2005年5月2日   外食レストラン新聞

土壌菌を利用した生ごみ処理-離島などから引き合い-

 (株)ヨロズヤ(静岡県三島市、055-972-7777)は、完全自然循環型の生ゴミ処理システム
「トラッシュ」の全国規模での販拡を目指しているが、ゴミ処理施設のない離島からの引き台いも多い
など注目されている。処理施設のない離島では通常、収集したゴミを本土まで輸送して処理している
ため、コストがかさんで行政費用を圧迫しているのが現状だ。同社は「”生ゴミは土に戻す”という
考えとメンテナンスの簡便さが注目され、現在、テスト的に沖縄県西表島に三台設置されている。
 今後も継続的に離島を抱える自治体に向けて積極的にPRしていく」(松本俊実取締役顧問)という。
 同機(写真)は本体を土中に埋め、分別した生ゴミを投入するだけの「ゴミ箱感覚」で使用が可能。
バイオの分解脱臭作用で悪臭・不快害虫の発生を防止し、二次公害の心配もない。専用の分解促進剤と
土中温度の安定が生ゴミの分解発酵を促進し、処理後にはコンポスト化が司能だ。機械式とは異なり
故障がなく、特殊配合プラスチック材の使用で高い耐久性を誇り、無駄な光熱費を削減できる。一日の
処理能力は30〜80kgで、マイナス20度以下の寒冷地でも浄化・分解効果に変化はほとんどない。設置
工事は1日で済み、約1坪のスペースがあればどこでも使用できる。同システムは「捨てる」を
「生かす」発想で、同社と(株)中部オリオン、(株)松本微生物研究所が共同開発した。現在は
長野県や静岡県の宿泊施設やレストラン、学校を中心に900台以上の導入実績がある。廃棄物の
再資源化や循環型社会構築の観点からみて、生ゴミ処理機の社会的意義は大きい。「ユーザーの二ーズ
に合わせて提案を行っているが、まずは製品の認知度を広めたいのでリースでの展開も視野に入れて
いる」(同)という。同社は随時販売代理店を募集しているが、詳細は同社まで。
仕様サイズ(土中部分)=高さ2600mm×幅1700mm本体価格=150万円から/設置費=20万円
ランニングコスト=毎月4000円